V模擬の判定はあてにならないのか?一覧の見方を改めて確認してみよう!

V模擬の合否判定は志望校を決定するうえでとても重要な指標となります。
一方で、信憑性はどれぐらいあるのかとの疑問の声も聞かれます。

そこで本記事では、

  1. V模擬の判定基準
  2. V模擬の合否判定の見方

について解説します。

【この記事がおすすめな人】

  • 結果から自分の実力を客観的にみつめたい
  • 合否判定から志望校を絞り込みたい
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よし

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V模擬の判定は甘い?それとも厳しい?

V模擬の判定は甘い?それとも厳しい?

都立高校と千葉県の高校受験において、多くの受験生から利用されているV模擬(Vもぎ)は、模試の結果で記される合否判定が志望校を決めるうえでの重要な指標になっている面もあります。しかし、「V模擬の判定はあまり当てにならない」「A判定で十分合格ラインだった子が不合格になった」といった不満の声も聞かれます。

合否判定はあくまで目安で100%正確ということはありえないわけですが、受験生にとっては勉強のモチベーションをもたらす材料にもなりますから、「V模擬の合否判定はあてにならない」という印象を持った状態で模試に臨んでもよい結果は期待できないでしょう。模試の結果も合否判定も悪くなって、学習計画に狂いが生じる…そんな悪循環をもたらしてしまう恐れさえあります。

そうならないためにも、V模擬の合否判定の基本を知ったうえで、模試の判定が何を意味しているのかという理解が求められるのです。

V模擬の判定の信頼性について

気になるのはその合否判定が本当に信頼できるかですが、この点に関しては、V模擬の基本コンセプトである「本番の問題よりも難しい」がよい判断材料になります。本番の試験よりもやや難易度の高い試験を出すことで、本番の試験でより高い点数を獲得できる学力を身につけることを目的としているのです。これは、本番の試験でどうしてもついてまわるプレッシャーを軽減するうえでも重要な意味を持っています。「いつも受けている模試よりも簡単じゃないか?」となれば、プレッシャーも軽くなるというわけです。

となると、実際の試験よりも難易度が高いわけですから、点数の獲得はしにくいことを意味します。そんなV模擬で高い合否判定を獲得できたなら、合格できる可能性が非常に高くなるわけです。難易度の高いテストで十分合格ラインにある「A判定」を獲得できたなら、実際のテストで不合格になる可能性は低いと判断して問題はないはずです。

このV模擬のコンセプトからしても、この模試の合否判定は実際のテストに比べてやや高めであり、この模試で合格範囲内に入ることができれば合格できる可能性は高いと判断できるでしょう。

他の模試との合否判定の違いについて

難しいのは、他の模試との合否判定の信憑性や評価の違いです。はっきりと「Aの模試の合否判定のほうがBの模試よりも信頼できる」といった評価を下すほどの違いはなく、どれも一定の信頼をおくことができます。ただし、受験生の学力や志望校のレベルによって、合否判定の信頼性が変わってくる傾向も見られます。

よく知られているのは駿台模試のレベルの高さです。昔から難関校を目指す受験生が受験する模試として知られており、V模擬などの他の模試と比較してレベルが高いと言われています。そのため、試験結果で記される偏差値でも、他の模試よりも厳しい数値が出やすいとの意見もあるものの、合否判定においては「難関校であるほど信頼性が高くなる」と言われています。ですから、難易度の高い高校を目指している受験生にとっては、V模擬よりも駿台模試の合否判定のほうが信頼できる面もあるわけです。この点は、私立高校を目指す場合でも同じことが言えるかも知れません。

V模擬の合否判定の見方について

V模擬の合否判定の見方について

この合否判定の評価に関しては、正しい見方ができるかどうかも重要なポイントとなってきます。単に合格率が高いかどうかだけに気を揉むのではなく、その合否判定の結果が現在の自分の学力や立ち位置をどのような形で示しているのかもよく確認したうえで、普段の学習に活用することが重要になってきます。

例えば、8月の段階でV模擬を受けてS判定を受けたとしても、翌年2月の本番で必ず合格する保証にはならないでしょう。逆に、8月の段階でE判定を受けても、絶対に合格できないとは限りません。あくまで模試を受けた時点での合格の可能性、そしてその回の模試を受けた受験生全体のなかでの順位・状況を示すものなのです。

V模擬の基本的な合否判定について

V模擬の合否判定は非常にシンプルでわかりやすく、だからこそ多くの受験生から参考にされている面を持っています。この模試では合格率60%を合格ラインとしており、模試の結果に基づいて志望校に届くラインなのか、難しい状況なのかをS~Eまでのランクで示しています。

もっとも高いS判定の場合は90%以上合格できるラインですから、ほぼ間違いなく合格できる段階です。A判定は80%以上合格できるライン、そしてB判定が先述した合格ラインをクリアしている60%以上となります。それ以下になると、C判定が40%以上合格ライン、D判定が20%以上、E判定では19%以下、ということになります。

この合否判定の評価を難しくしているのは、「60%」という数字です。単純に考えれば、10回試験を受けたとして6回合格するという状況を意味します。合格圏内と言われても、決して高い確率とは思えない方も多いのではないでしょうか。本番がその不合格になる4回に当たってしまう可能性もあります。A判定の80%でさえ、10回のうち2回は不合格になる可能性があるということを示しています。

逆に、C判定で40%の場合でも、10回中4回合格できる学力があるのなら受験してみる価値は十分にあると言えますし、本番の状況次第では60%以上のB判定の受験生と結果がひっくり返る可能性もあるわけです。

こうして見ると、S判定ならともかく、それ以外の判定なら受験の成否を決める決定的な評価とは言えず、あくまでその模試を受けた時点での受験生の学力と立ち位置を示すものと言うべきでしょう。模試の合否判定に一喜一憂するのではなく、「この結果からどうやってもっと学力を高めて合格率を上げることができるか」を意識することが重要、とも言えそうです。

V模擬の結果に見られる基準点について

V模擬の結果(成績表)では、基準点という数値も記載されます。合格レベルに対して、受験生がどれだけのレベルにあるかを「プラス/マイナス」で示すものです。例えば、「プラス30点」の場合は合格レベルの点数よりも30点上回っていることを示しており、十分合格レベルにあると言えます。逆に、「マイナス30点」の場合にはまだ合格レベルに達しておらず、もっと頑張って勉強を続ける必要が出てくるわけです。

一般的に、V模擬の基準点では「マイナス30点」が志望校を変更するべきかどうかを検討するラインと言われています。マイナス30点までだったらまだまだ十分に追い上げる余地はあるけれども、それ以上マイナスだった場合には志望校のレベルを下げることも考えたほうがよい状況と見なされるわけです。

また、この基準点は単に受験生の学力だけでなく、内申点も加味されたうえで判定されます。学力では十分に合格レベルに達していても、内申点が低いために基準点に届かないというケースもありますし、その逆も起こり得ます。受験の合否はテストの結果だけで決まるわけではないことを教えてくれるデータとも言えるでしょう。

自分が志望校に合格できるレベルにあるかどうかを知るためには、この基準点の結果も意識して、内申点に自信がない場合にはもっとテストで高い点数を獲得するように頑張るといった対策も必要になってくることになります。

V模擬の合否判定を受験対策や志望校決定に役立てるうえでのポイント

V模擬の合否判定を受験対策や志望校決定に役立てるうえでのポイント

先ほども少し挙げたように、V模擬の合否判定が実際の合否にどれだけ直接結びつくかは、模試を受けた時期によっても大きく左右されます。当然、本番に近い時期に受けた合否判定のほうが実際の合否に結びつきやすくなります。

ですから、V模擬を「いつ」受けたのか、どの時期に「どれぐらい」の点数だったのかを踏まえたうえで、模試の結果を受験対策や志望校の選択に役立てていくことが重要になってくるのです。

合否判定のタイミングと志望校選択との関係

V模擬を受けた時期と合否判定との関係でよく言われるのが、「1月に受けた模試の合否判定がもっとも重要」という意見です。1月に受けた模試で合否判定がSかAの判定なら合格率はとても高く、かなり精神的なゆとりを持って志望校の受験に臨むことができるでしょう。B判定だったら、かなり可能性は高いけれども、もうひと踏ん張りしてレベルアップを目指す必要があります。C判定だった場合でもまだ挽回の余地あり、最後の1ヶ月で猛勉強して逆転を目指せる状況です。基準点で言えば、マイナス30点までなら合格の可能性あり、と見なされます。

この段階でD判定、E判定だった場合、合格の可能性はゼロではありませんが、志望校の変更を検討したほうがより現実的となるわけです。

早い段階での合否判定を受験対策に活かすための見方とポイント

もうひとつ、志望校を決めるうえでの重要な時期となるのが9月です。実際問題として、1月の時点で志望校を変えるのはなかなか難しく、厳しい面もあります。9月の段階なら、志望校を変更して改めてモチベーションを高め、適切な学習計画を練っていく余裕も得られます。

9月の段階では、基準点がマイナス100点までなら、まだ十分に合格ラインに届く可能性があると言われています。この時点でDランクやEランクであっても、合格できるチャンスがあるわけです。

ポイントとなるのは、先述したように、この基準点は内申点も含まれている点です。9月から受験シーズンまでの間に、内申点を上げることで合格率をアップさせることもできるわけです。9月の段階ではテストで点数を取るための学力をつけるだけでなく、内申点をアップさせることも受験対策として取り入れることができるため、より幅広いアプローチでの対策が可能になります。

合否判定というとどうしても直前の結果ばかりに一喜一憂してしまいがちですが、このように早い段階での結果も非常に有用です。しかも、9月の結果は夏の学習の成果が出やすく、夏期講習などでの対策が本当に適切だったのかどうかを確認するうえでも重要です。もし思ったような結果が出なかった場合には、学習環境そのものを再検討する必要が出てくるでしょう。また、9月の段階で苦手教科や重点的に学習すべき教科を確認することで、学習の効率をアップさせることもできます。

こうして見ても、V模擬の合否判定は単に「合格できるかどうかを判定する」ものではなく、「合格するための道筋を見つけ出す」ためのものとして活用できることが理解できるのではないでしょうか。一度の合否判定に浮足立つことなく、戦略的な受験対策に役立てるようにしたいものです。

高校受験生のための Q&A

高校受験生のための Q&A

『高校受験に関する質問』をまとめました。高校受験の疑問や不安はここで解決しましょう。

V模擬のB判定は何パーセントですか?

B判定は合格仮想性「60%以上」をさす判定です。

C判定は何パーセントですか?

C判定は合格仮想性「50%程度」をさす判定です。

模試でA判定だと合格できる確率は?

A判定は合格仮想性「80%以上」をさす判定です。

以上、高校受験q&aをご紹介しました。

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